所長のコラム

はじめに

5月は3月決算の会社の税務申告が集中しますので業務上ばたばたしております。しかし、コラム掲載が遅くなったのは、間違いなくゴールデンウィークの過ごし方に問題があったと反省しております。5月5日、こどもの日に長嶋茂雄氏と松井秀樹氏の国民栄誉賞W受賞の表彰式をみて、ますます自分が恥ずかしくなりました。

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5月コラム 美しい師弟関係

昭和を代表するプロ野球界のスーパースター長嶋茂雄氏と平成の怪物ゴジラこと松井秀樹氏が二人そろって国民栄誉賞を受賞されました。とにかくファンに夢を与えるために見せる野球をやり続けたことが受賞理由ではないでしょうか。松井氏はスピーチの中で、自分は王さんのようなホームラン記録もないし、衣笠さんのような連続試合出場記録もない、まして長嶋さんのように華麗なプレイでファンを魅了したわけでもないと恐縮していましたが、そんなことはありません。彼は、日本でもアメリカでも、ファンに喜んでもらうために、チームの勝利に貢献するプレイに徹していました。自己犠牲とも思えるその姿が鮮明に記憶に残っています。

長嶋監督とともに日本を代表する4番打者になることを目標に掲げ、日々居残りで素振りの練習をしていた逸話は有名です。松井氏自身の著書の中でも小さいころから「努力できることが才能である」という言葉を机の前に掲げて練習に明け暮れたそうです。まさに「努力の天才」です。天才といえば、落合博満やイチローもプロ野球を代表するスラッガーですが、私が二人から受けるイメージは「オレ流」なんですよね。確かにすごいです。信じられないハードなトレーニングを積んでも人目にはその姿を見せず、本番ではスーパープレイを平気でやってのけるのはプロ中のプロ、まさに天才としか言いようがありません。

しかし、日本人の「美学」というか「継承」というか、そのゆるぎない尊敬と信頼に基づく二人の師弟関係に感動してしまうのです。「野球を通じてファンに夢を与えたい」という同じ志をもって、必死に野球に打ち込んできた師匠と弟子のひたむきな姿に日本的な美しさを感じるのは私だけでしょうか。長嶋氏が表彰状や記念品を受ける時に、松井氏は長嶋氏が脳梗塞の後遺症で右手が動かないことを察して、さりげなく手を添えていました。また、退場する時も松井氏は三歩下がって、その距離を保ちながら、長嶋氏が手を振った後に自分も手を振っていました。松井氏は長嶋監督の背中を永遠に追い続けていくことでしょう。がんばってほしいです。

ひるがえって、自分には本当に尊敬できる師匠はいるのか、心血を注げる弟子はいるのか.....正直、思い当たりません。でも、これからの出合いやご縁を大切にしていきたいものです。



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鈴木伸治公認会計士・税理士事務所/税理士 岡崎/岡崎市 税理士


岡崎市 会計士 鈴木伸治公認会計士・税理士事務所